核兵器禁止条約について学ぼう(その二)

をめぐる条約

生物兵器化学兵器などをはじめとした非人道兵器には使用を禁じる条約がすでに存在していますが、核兵器に関しては存在しない状況となっています。

NPT体制

そんななか、1970年に発行したのが、核拡散防止条約いわゆるNPTです。

この条約は日本も含めて、現在190カ国が締結しています。この条約はすでに核兵器を所持していたいわゆる五大国(米・英・仏・露・中)を核兵器国としてその所持を認めて、その上で核兵器の拡散をそれ以上広げず、なおかつ核兵器の削減を行っていこうというものです。 

核禁止条約

そして今回問題になっている今年の7月7日に採択されたのが、核兵器禁止条約です。これは一切の核兵器の使用、保有などを禁じるもので、NPTの何段階も先を行くものです。この条約には122カ国が参加しましたが、核兵器国はもちろん、日本・ドイツ・オーストラリアなどの不拡散に取り組んできた中道国も参加しませんでした。その理念は素晴らしいのですが、核兵器国はもちろん、非核兵器国も多数参加しないということでその実効性が疑問視されているのも確かです。